褐色小角徳利

ガラス作家 小澄正雄により、宙吹きと型吹き両方の技法を用いて制作された褐色小角徳利。滑らかに丸みを帯びた部分と角のある部分の組み合わせが特徴。ガラスのゆらいだ表情が美しく、使うほどに愛着が増す。古来からある形を手本に作られる作品は、使用する原料に含まれる鉄分等により、緑がかった独自の色味とゆらぎを放つ。吹き竿に取り付けた硝子に息を吹き込み、宙吹きや型吹きの技法を用いて成形されたガラス器は、口の厚みを薄く仕上げる為、完成に至る作品は多くない。型に吹きこんでつくられるガラスは、ゆらぎや気泡が美しくお酒をより引き立てる。季節の花を挿しても。

【小澄正雄】1979年熊本県生まれ。富山ガラス造形研究所卒業。2005年より制作を始め個展を中心に作品を発表。現在は岐阜県に工房を構える。HINアーツ＆サイエンス二条通京都、アーツ＆サイエンス福岡に配されたロンデルガラスの制作を手掛けている。